シンガポールに留学して、その後、就職、永住権を取って永住したい・・・というお問い合わせを時々頂きます。
口にするのは簡単ですが、まだシンガポールに住んだこともないのに、永住まで口にするのはどうだろうか? そこまで言えてしまうのは、本音は日本からの現実逃避ではないか?と考えてしまいます。
それはさておき、シンガポールの永住権、それにはメリット・デメリットがあります。どんなメリットやデメリットがあるか、例を挙げて解説していきたいと思います。
メリット:
転職の自由:
就労パス(Employment Pass, S Pass)で働く場合、雇用する企業がパスを申請する為、その企業でのみ働くことが認められています。転職する際は、新たに転職先でパスを申請しなければなりません。最近の就労パス審査の厳格化で、転職が決まっても、転職先でパスが許可されなかった・・・という悲劇も起きています。転職するにも大きなリスクがあります。
しかし永住権があれば就労に制限はなく、転職も自由に出来ます。政府への届出も不要、就労パスにある最低賃金も無いので、フルタイムでもパートタイムでも、フリーランスでも自由に働くことができます。
中古HDBの購入:
新築のHDB(公団住宅)はシンガポール国民のみ購入する権利がありますが、永住権を持つ夫婦はオープンマーケットで中古のHDBを購入できます。新築よりも高い中古HDBですが、コンドミニアム等の民間住宅を購入することを考えれば、はるかに安い額で購入できます。
CPFへの加入:
強制貯蓄制度であるCPFへの加入が義務付けられます。CPFは日本の国民年金に相当する制度で、毎月の給与の20%が天引き、雇用主も16%を拠出、毎月、給与の36%相当分が個人名義のCPF口座に貯まっていく・・・という制度です。原則として、老後の生活資金としての貯蓄ですが、HDBの購入や医療費等に使うことも出来ます。
なお月収$5000以上の場合、額に関わらず$5000を基準に20%・16%が拠出されます。
所得税の減税:
CPFへの拠出分(給与の20%)は 課税所得から控除される為、同じ給与を得ている就労パスで働く外国人よりも所得税額は低くなります。
公立病院・公立学校の費用:
公立病院の医療費・公立学校の授業料は外国人料金が設けられていますが、永住権を持つと外国人料金よりも安い永住権料金が適用されます。但しシンガポール国民よりは高い設定です。
クレジットカードの審査が緩い:
クレジットカード申し込み時の審査(年収額)がシンガポール国民と同等になり、就労パスで働く外国人よりも、少ない年収でクレジットカードに加入できます。
ジャパンレールパスの購入:
外国の永住権を持つ日本人は、日本を訪れる外国人向けに格安価格で売られているJRの乗り放題パス「ジャパンレールパス」を購入することができます。
デメリット
兵役の義務(2世から):
シンガポールには男子の国民・永住権保持者に兵役の義務があります。但し永住権を取得した本人(一世)は特別免除され、一緒に永住権を取得した息子(二世)から義務になります。その為、親は永住権を取得しても、息子は一緒に取得しないという例も多く見られます。
手取り額の減少:
毎月、給料の20%をCPFとして拠出する為、就労パスで働いていた頃に比べ、手取り額は20%減少します。※月給$5000以上の場合、額に関わらず$1000均一($5000の20%)の拠出額
永住権の更新:
実際、永住権そのものには期限はないのですが、永住権と共に交付されるリエントリーパーミット(再入国許可証)は通常5年毎に更新が必要です。更新せずにシンガポールを出国した際は、永住権も失効してしまいます。
このリエントリーパーミットの更新時には審査があります。多くの日本人は就労パスで働いていた実績が認められて永住権を取得しています。これはシンガポールに経済的貢献をしている故に得られた永住権である為、更新時の審査でも、シンガポールで働いているか、収入はいくらか?といった点が審査されます。就労パスから永住権を取得した人は、シンガポールで働き続けなければならないのです。
カジノ入場料:
国民・永住権保持者が、シンガポールの2つのカジノに入場する際は、$100の入場料を支払う必要があります。 就労パスで働く外国人は無料で入場できます。



















