シンガポールではワーホリビザが最も学歴を重視するビザに
※2015年9月追記※
現在は、以下の「世界大学ランキング200位以内」の基準は撤廃されています。
最新の情報はシンガポールワーホリ支援をご覧ください。
今月(2012年12月)からシンガポールのワーホリビザの規定が変更されました。
今までは日本の全ての全日制大学がワーホリビザの対象でしたが、今月からは、日本の大学でも、主要な3つの世界大学ランキングで200位以内に入っている大学のみがワーホリビザの対象です。(新制度の詳細は以前のブログ記事:シンガポールのワーホリ制度が大きく変更されます)
シンガポールのワーホリビザはいかにもシンガポールらしく、導入当初(2007年12月導入)から、その対象を国籍ではなく、日本・オーストラリア・フランス・ドイツ・香港・ニュージーランド・イギリス・アメリカの8カ国の全日制大学の在学生・卒業生に限っていました。例えば、日本の大学に留学している中国人は対象ですが、中国の大学に留学している日本人は対象外、カナダや韓国の大学も対象外という規定です。
その規定が今月から更に厳しくなり、先に挙げた8カ国の大学で、主要な3つの世界大学ランキングで200位以内という条件になりました。この条件、特に現役大学生には具体的な大学名が示され、更に日本の大学はわずか11大学のみであることが衝撃的だったようで、「ワーホリビザですら、これだけ厳しいなんて・・・」という声も聞かれました。
しかし、「世間に影響が少ないワーホリビザだからこそ、ここまで厳しく出来た」というのが実際のところでしょう。今ではワーホリビザがシンガポールのビザの中で最も学歴を重視するビザになってしまいました・・・ 国民の反発から増えすぎた外国人を減らす政策を進める中で、手をつけやすい(=世間に与える影響が少ない)のがワーホリビザだったのではないかと思います。ワーホリビザの発給数は以前も今も僅か2000名(常時)、530万人の人口に占める割合は微々たるものです。
一般的にシンガポールで働く日本人の多くが取得しているエンプロイメントパス(就労パス)も、卒業大学は審査項目に含まれますが、ワーホリビザとは異なり、それが全てではありません。特に30代以上であれば、東大卒でも地方私大卒でも審査にそれほど大きな違いはありません。20代は卒業大学も影響しますが、優秀な大学を卒業していれば、その他の大学の卒業生に比べ、安い給料でもエンプロイメントパスを取得できるという程度(安く雇われてしまうとも言えます)です。
エンプロイメントパスの審査は、大学名よりむしろ給料額が重視されます。給料額が高ければ高いほど、それだけ仕事が出来る優秀な人材である・・・という考え方です。一方、現役学生や新卒・第二新卒レベルの若い世代は、仕事の経験が無いゆえ、ポテンシャルという点でどこの大学の学生か?が評価のポイントになるのでしょう。ワーホリビザの新規定も、その評価基準として世界大学ランキングを使用しているのだと思います。
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