シンガポールと地震
本日、スマトラ島沖で発生したM8.7の地震、津波による多数の死者を出した2004年のスマトラ島沖地震、昨年の東日本大震災の記憶が蘇り、第一報を聞いた時は、ひやっとしました。
日本の報道を見ている方には、表示される地図でシンガポールは震源地にかなり近い印象を持たれがちなのですが、実際はかなり遠いです。本日の地震も震源からシンガポールまでは約1200kmも離れていて、これは東京・ソウル間の距離とほぼ同じです。
シンガポールは基本的に地震が無い国と言われていますが、本日のようにスマトラ島沖で巨大地震が発生すると、わずかな揺れを感じます。日本のように震度○という発表が無いので、正確な揺れの度合いはわかりませんが、震度1程度ではないでしょうか。
しかしシンガポールの建物は日本のような耐震構造ではありません。震度1程度でも地盤や建物によってはかなりの揺れを感じることもあるようで、以前、同様にスマトラ島沖で地震が発生した際は、超高層ビルは大きく揺れ、地震に慣れていないシンガポール人は恐怖のあまり、我先にビル外に避難、揺れが収まった後も、オフィスに戻るのを怖がった・・・ということがありました。今回も揺れを感じたビルでは避難騒ぎになったようで、警察には38件もの通報が寄せられたそうです。その為、警察もすぐに国民に向けての声明を発表、冷静になるよう呼びかけました。
↑過去にシンガポールで起きた地震の揺れの様子。この程度の揺れです。
今回、少し心配になったのは、アメリカの太平洋津波警報センターが出した津波警報の津波警戒地域にシンガポールが含まれていたことです。既に警戒は解除されましたが、当初の予想では明朝7時過ぎにシンガポールに津波が到達するとなっていました。
シンガポールは地形上、津波は原則来ない・津波が到達したとしても被害を被るようなことはないだろうと言われています。シンガポールに僅かな揺れをもたらす地震は、シンガポールからスマトラ島を挟んで反対側に沿って連なる環太平洋地震帯が震源です。その為、震源地から見て、スマトラ島の反対側にあるシンガポールには、間にスマトラ島が横たわっている為、大きな津波は押し寄せないと言われています。
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