Sパス枠計算のもとになるローカル社員の給与額に変更

シンガポールの就労ビザ制度、近年のエンプロイメントパス(EP)審査基準の厳格化により、その存在価値が高まっている就労ビザがSパスです。

Sパスとは、企業が雇用するローカル社員数(シンガポール国民・永住権保持者)に応じて割り当てられる就労ビザの1つで、最低給与額が$3600~のEPに比べ、Sパスは$2200~とかなり低く、学歴にもそれほど左右されないこともあり、年々取得者が増加しています。

留学後にシンガポールで就職される方も、ここ数年はSパスを取得しての就職が圧倒的に多くなっています。

但し、Sパスの取得可否は、その企業のローカル社員数に応じて枠が決まるため、ローカル社員をある程度雇用している企業でなければSパスで外国人を雇用することはできません。

また、枠があっても、最近のSパス申請増加で、枠を使い切っている企業も多く、Sパス枠を余らしている企業は決して多くはないのが実情です。

Sパス枠の計算は以下の基準に沿って行われますが、今回、「ローカル社員数の計算方法」の給与基準が引き上げられることになりました。

Sパス枠の計算方法

業種 Sパス枠
サービス業 ローカル社員数の15%まで
その他の業種 ローカル社員数の20%まで

 

ローカル社員数の計算方法(2017/06/30迄)

月給$1000以上の社員 社員数1名として計算
月給$500-$999の社員 社員数0.5名として計算

 

上記、「ローカル社員数の計算方法」の給与基準が、今年7月1日、来年7月1日の二段階で引き上げられることになりました。

現在 2017/07/01~ 2018/07/01~
社員数1名として計算 $1000~ $1100~ $1200~
社員数0.5名として計算 $500~$999 $550~$1099 $600~$1199

 

この変更により、Sパス枠が減少する企業はローカル社員の給料を上げる等の対応が必要になりそうです。

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