シンガポールの永住権 そのメリット・デメリットの解説

シンガポールの永住権、それにはメリット・デメリットがあります。どのようなメリットやデメリットがあるか、例を挙げて解説していきたいと思います。

シンガポール永住権のメリット

転職の自由

就労パス(Employment Pass, S Pass)で働く場合、雇用する企業がパスを申請する為、その企業でのみ働くことが認められています。転職する際は、新たに転職先でパスを申請しなければなりません。最近の就労パス審査の厳格化で、転職が決まっても、転職先でパスが許可されなかった・・・という悲劇も起きています。転職するにも大きなリスクがあります。
しかし永住権があれば就労に制限はなく、転職も自由に出来ます。政府への届出も不要、就労パスにある最低賃金も無いので、フルタイムでもパートタイムでも、フリーランスでも自由に働くことができます。

追記(2014/01/26):
5年毎に必要なリエントリーパーミット(再入国許可証:これが切れている状態でシンガポールを出国すると永住権は取り消される)の更新時に無職であったり、シンガポールに長期間いない場合、更新が拒否される、すなわち永住権の実質取り消しとなるケースがあります。永住権を取得することで就業の自由は広がりますが、それは、シンガポールで常に働きつづけることを求められるのです。

中古HDBの購入

新築のHDB(公団住宅)はシンガポール国民のみ購入する権利がありますが、永住権を持つ夫婦はオープンマーケットで中古のHDBを購入できます。新築よりも高い中古HDBですが、コンドミニアム等の民間住宅を購入することを考えれば、はるかに安い額で購入できます。

追記(2014/01/26):
以前は永住権取得後、すぐに中古HDBを購入できましたが、2013年8月より、永住権取得後3年経過が購入の条件になりました。

CPFへの加入

強制貯蓄制度であるCPFへの加入が義務付けられます。CPFは日本の国民年金に相当する制度で、毎月の給与の20%が天引き、雇用主も17%を拠出、毎月、給与の37%相当分が個人名義のCPF口座に貯まっていく…という制度です。原則として、老後の生活資金としての貯蓄ですがHDB(公団団地)の購入や医療費、教育費等に使うこともできます。なお月収$6000以上の場合、額に関わらず$6000を基準に20%・17%が拠出されます。

所得税の減税

CPFへの拠出分(給与の20%)は課税所得から控除されるため同じ給与を得ている就労パスで働く外国人よりも所得税額は低くなります。

地元の学校授業料

地元の学校授業料は国民より高いですが外国人よりは安い永住権者料金が適用されます。

地元小学校の入学優先

地元小学校の入学希望は国民の次に優先されます。

公立病院・公立学校の費用

公立病院の医療費・公立学校の授業料は外国人料金が設けられていますが、永住権を持つと外国人料金よりも安い永住権者料金が適用されます。但しシンガポール国民よりは高い設定です。

クレジットカードの審査が緩い

クレジットカード申し込み時の審査(年収額)がシンガポール国民と同等になり、就労パスで働く外国人よりも少ない年収でクレジットカードに加入できます。

博物館・美術館・イスタナオープンハンスの入場料無料

シンガポール国立博物館、ナショナルギャラリーシンガポールなど国立の博物館・美術館、年5回のイスタナオープンハウス(大統領官邸)の入場料が無料になります。FREE ADMISSION FOR SINGAPORE CITIZENS & PRS Istana Open House

ナショナルデーパレードの観覧チケット応募

8月9日の独立記念日ナショナルデーに開催されるナショナルデーパレードの観覧チケット(無料)抽選の応募権利があります。National Day Parade

 

シンガポール永住権のデメリット

兵役の義務(2世から)

シンガポールには男子の国民・永住権保持者に兵役の義務があります。但し永住権を取得した本人(一世)は特別免除され、一緒に永住権を取得した息子(二世)から義務になります。その為、親は永住権を取得しても、息子は一緒に取得しないという例も多く見られます。

追記(2014/01/26):
前述の「親は永住権を取得しても、息子は一緒に取得しない」という形で永住権を申請しても申請は却下されてしまうことがほとんどのようです。家族全員で文字通り「永住」する意思を示すことを求められているのでしょう。

手取り額の減少

毎月、給料の20%をCPFとして拠出する為、就労パスで働いていた頃に比べ手取り額は20%減少します。※月給$6000以上の場合、額に関わらず拠出額は$1200均一($6000の20%)です。

永住権の更新

実際、永住権そのものには期限はないのですが、永住権と共に交付されるリエントリーパーミット(再入国許可証)は通常5年毎に更新が必要です。更新せずにシンガポールを出国した際は、永住権も失効してしまいます。
このリエントリーパーミットの更新時には審査があります。多くの日本人は就労パスで働いていた実績が認められて永住権を取得しています。これはシンガポールに経済的貢献をしている故に得られた永住権である為、更新時の審査でも、シンガポールで働いているか、収入はいくらか?といった点が審査されます。就労パスから永住権を取得した人は、シンガポールで働き続けなければならないのです。

追記(2014/01/26):
シンガポールに住んでいなかった為にリエントリーパーミットの更新が認められない・認められても1年のみといった事例があります。

カジノ入場料

国民・永住権保持者がシンガポールの2つのカジノ(マリーナベイサンズ・リゾートワールドセントーサ)に入場する際は$150の入場料(年パス$3000)を支払います。入場料分負けた状態からのスタートです。就労パスで働く外国人は無料で入場できます。

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